フィギュア

《レビュー》BEE-04R ARGIDAE GIRL ルリリン[蝸之殼スタジオ]+欠点

本日は2022年5月に海外メーカー[蝸之殼スタジオ]様より発売された『ARGIDAE GIRL ルリリン』をご紹介します。アクションフィギュアとしての造形は究極の域に達していますが注意点も見受けられましたのでどうぞ最後までお付き合いください。

このルリリンは、2021年に発売されたブンちゃんの設計を元に制作されました。
そちらも以前にレビューしていますので合わせてご覧いただくとより深い理解を得られると思います

《レビュー》BEE-03W WASP GIRL ブンちゃん 可動フィギュア[蝸之殼スタジオ]+注意点
今回は2021年6月に海外メーカー[蝸之殼スタジオ]様より発売されたアクション美少女フィギュア『WASP GIRL』をご紹介します。購入する予定のあるユーザー様にはお伝えしたい留意点もありますのでどうぞ最後までお付き合いください。 このワスプガールはイラストレーター"モグモ"氏の作品を蝸之殼様が立体化したアイテムになります。 一見すると美少女プラモデルと見まがう容姿ですが完成品のアクションフィギュアという位置付けです。 その最大の特徴はアイプリントではなくドールアイを採用したフル可動眼球ギミックにあります。

 

2022 1/12 scale action figure,Unboxing and Review.

BEE-04R ARGIDAE GIRL ルリリン 1/12 完成品アクションフィギュア[蝸之殼スタジオ]

現物はサンプル写真と錯覚するほどの完成度

 製品情報 

参考価格 12,650円(税込)
発売日  2022年05月
スケール 1/12
サイズ  全高16.5cm(触角・ウィング抜き、頭頂部まで)
素材   PVC・ABS・POM
シリーズ 未定
メーカー 蝸之殼スタジオ

©SNAIL SHELL

斬新なデザインとクオリティの高い完成度で話題となった、人気商品「ブンちゃん」が、幼馴染で戦友の「ルリリン」を連れて来た!

いたずら上手なルリリンは、実は大好きなブンちゃんがバトルで負傷するのを見ていられない。
ルリチュウレンジとして、毒針すら持ってない彼女はブンちゃんを守るためにわざわざ特注で超致命的な武器を作った!
「ブンちゃんをいじめていいのは…あたしだけだからね!」

細部にまでこだわった造形と、柔軟な可動域、多数のオプションパーツ等、前作に引き続いての大ボリュームなセットで、遊び心満点!

蝸之殼スタジオがお送りする待望の可動フィギュア「ルリリン」
別売りの「ブンちゃん」をお持ちの方も、初めての方も、てぇてぇしまくってください!

公式紹介文より引用

 

外箱と梱包状態

外箱の周囲は国内フィギュアでも馴染みのある薄紙が包んでいました。

その状態のまま、箱のサイズピッタリに合わせられたダンボールに梱包され届きます。そのためクッションなどの緩衝材はありません

 

パッケージ正面(左)および背面(右)

前作であるブンちゃんは中国語表記でしたが今回はすべて日本語表記へと書き換えられています。

箱の側面や裏面はフィギュアの写真ですが、正面にはイメージイラストが添えられています。国内フィギュアでもサンプル画像で済ませることが多い現状を鑑みれば気合いの入れようが伝わります

 

箱の表面処理

前回に引き続きキャラクターの部分にのみ浮彫のような立体感と光沢があります。

紙の質も悪くなく箱も保存しておきたくなるような立派な作りです

 

セット内容

内容物一覧

フィギュア本体
フル可動眼球付きフェイスパーツ×3(マスク・てへぺろ・微笑み)
視線替え用ミニツール×1
特殊塗装ウイングパーツ(大・小各×2)
可動尻尾パーツ×1
付け替えハンドパーツ×10(本体装着分含む)
サイボウガンサー×1
BEEMシールドエフェクトパーツ一式
収納機能付き特製台座×1(本体用支柱×1、BEEMシールド用支柱×3付き)

≪初回生産限定購入特典≫
ホロアクリルキーホルダー
≪あみあみ限定特典≫
1/12フィギュアボックスキット
※「1/12フィギュアボックス」は本商品のパッケージを1/12サイズで再現したアイテムです。

上記が公式の記載内容ですが、それらに加えて予備の視線替え用ミニツールがプラス1個、予備の手首用ジョイントパーツがプラス2個入っています

 

取扱説明書(タップで拡大可)

上記写真は同梱されている説明書の全ページになります。裏面には同様の内容が中国語で印字されています。

こちらの説明書でもおおよその内容は理解できますが、当ページでは記載されていない注意点も含めてさらに詳しくお伝えします。

※説明書を拡大表示できないブラウザの場合、お手数ですが画像を保存していただきお使いのソフトでご覧いただければと思います

 

フル可動眼球付きフェイスパーツ

ブンちゃんの設計を元にしていると先述しましたが「微笑み」「てへぺろ」は完全新規造形です。

「マスク」フェイスは過去作と同様の金型を使用しているものの、眼球やプリントは変更されていますので全くの別物とみてよいでしょう。

※マスクは接着されているため取り外すことは出来ません。

 

ドールアイの癒着

特筆すべき注意点としては、
開封したばかりの眼球はフェイスパーツに貼り付いていることが多いため、先が柔らかい綿棒などで軽く押す必要があります。こうすることでスムーズに視線の変更を行えるようになります

※上記写真は以前にご紹介したブンちゃんのものです

 

互換性

フェイスパーツには互換性がありますので別売りのブンちゃん(定価12,100円)に流用も可能です。

上記で使用している「てへぺろ」フェイスはただでさえ小さな顔にさらに細かなベロが造形されているのですが塗装ミスや塗料の厚みも見られずかなり精巧な作りです

 

1/12フィギュアボックスキット

こちらがamiami特典です。

私が以前お話していたパーペークラフトタイプのミニチュアになります。

サイズに対して紙に厚みがあるので製作には多少のコツと加工調整が求められます。
接着剤なども自身で用意する必要があるのでモノづくりに自信がない方は未開封のまま保存も選択肢としてはありかもしれません

 

1/12フィギュアボックスキット試作例

フィギュアと比較してのサイズ感はこのような感じになります。プリントされている画像は実際の商品をそのまま縮小されているようです。

 

ホロアクリルキーホルダー

こちらが”初回生産限定購入特典”として全ての販売経路で同梱されているホロアクリルキーホルダーです。

デフォルメされたSDルリリンがとても可愛らしいです。
本体は軽量かつ金具もシンプルなので実用しても簡単には外れなさそうです

特に記述がないために気づかれない場合も多いのですが、
表面には薄い保護シートが貼られている(裏表の両面)ので剥がすことで本来の輝きを見せてくれます(上記写真はフィルムがついたままです)。

 

収納機能付き特製台座

蝸之殼スタジオ様ではおなじみになりつつある特殊台座です。

金型はこれまでのモノと同様ですが色がマットブラックです。

注意点として表面がつや消し仕上げなので傷が残りやすいです。

 

専用台座と支柱について

上記写真は以前にご紹介したブンちゃんのものですが、
フィギュア本体を支える太い支柱は中央に使用し、シールドなどの小道具は主にフタ内部に設けられたジョイント穴を使用します。

支柱(特に小)は強度に難がありますので丁寧な扱いが求められます。
最悪破損した場合でも、これまでの蝸之殼スタジオ様のシリーズでたびたび付属しているものなので他のキットから流用することで対処は可能です

 

支柱の活用例

BEEMシールドエフェクトパーツと合わせることで様々な演出を表現できます。

このデザインは改めて見ても秀逸で、六角形の幾何学模様はバーチャル的でありながらも蜂の巣を連想させます。蜂(bee)とビームシールドを掛け合わせたネーミングセンスも気に入っています。

 

拡大表示可

ちなみにこのシールドエフェクトは過去にamiami様にて単品1,100円(税込)で販売されていたためこれだけでも1000円分の価値として換算できる付属品です

 

各部紹介

正面

「微笑み」フェイスを使用した素体状態です。

塗装や造形には粗が見当たらずサンプル画像と大差のないハイクオリティーな仕上がりです。
前作でも驚かされたクリアパーツと多層成形による太ももの網タイツはいつまで見ても飽きません。

ハンドパーツは「平手」の他に、「握り手」「武器握り手A」「武器握り手B」「クロスボウ握り手」が付属。前作ブンちゃんでは4パターンだったので1種多いです。

特徴的な足首は自力での立位保持は苦手としていますので付属する支柱と台座は重宝するでしょう。

腕のフリル、髪型、触覚など部分的に軟質パーツが採用され破損やポージングに有利な影響を与えます。

 

下半身の可動域

圧倒的なビジュアルを確保しながらも正座を行えるほどの可動域を有しています。

ただデザインに重きを置いている弊害で膝および太ももにロール機構は備わっていないため正座を横へ崩したような座り方は出来ません。
それでもこのビジュアルとアクションフィギュアを両立させていることが衝撃であることに変わりはありません。

 

背面

ポニーテールがある分、前作よりはポージングに制限がかかりますがポニーテールの付け根にもボールジョイントが内蔵されているのである程度の角度を与えられます。
ちなみにジョイントは手首と共通のものですので破損した際には予備パーツを流用できます。

写真右の羽で伝わるか微妙なところですが本物の昆虫の羽のように虹色に輝いています。ぜひ肉眼でたんのうして欲しいポイントです

昆虫の羽を再現した美しいウイングはおそらくABS樹脂製ですので破損のリスクが高い部分です。
実際、羽の付け根が折れたとの情報がTwitterで見受けられました。本体に取り付ける際には真上から一直線に力を加えるなどの注意が必要です。

 

支柱のバリエーション

ついつい素晴らしいヒップラインに目を奪われます。

ハチの特徴的なシルエットである可動尻尾パーツを使用すると背中の3ミリ穴が埋まってしまいますが、ハチの尾にも3ミリ穴があるので対応できます。

また、付属している挟み込みタイプのジョイントを使用することで3ミリ穴を使わずにディスプレイすることも可能です

 

固有武装:サイボウガンサー

ランスモード

彼女の所持する武器「サイボウガンサー」は可変式で3タイプに変形します。

上記がもっともベーシックな槍状態です。
ブンちゃんもランスタイプの武装「スティンガーランサー」を所持しておりましたが、今回は先端にクリアパーツが使用されデザインも禍々しくさらに攻撃的なものとなってます。

 

サイズモード

追加パーツを取り付けることで大鎌へと変わります。

以前に同じ蝸之殼スタジオ様から2022年1月に登場した幻鬼機殻(定価16,830円)の大鎌にも引けを取らないインパクトです。巨大な武器を振り回す美少女には不思議な魅力が詰まっています

 

クロスボウモード

そしてこちらがパッケージイラストでも描かれている弩状態です。

実際に存在するクロスボウはスマートなイメージですが、大鎌よりも表面積が広がるためなかなかの迫力があります。柄にトリガー形状の持ち手があるので「クロスボウ持ち手」と合わせて使用します。

彼女はひとつの武装で遠近に対応する器用なキャラクターのようです。
まったくの余談なのですが可変式の長物というところで、「魔法少女リリカルなのは」に登場するデバイスを連想します

 

ディスプレイ

大鎌をかつぎながら。

 

ローアングルから。

芸術の域に達した美しい網タイツが目を引きます

 

マスクオフVer.

マスクを外した素顔は美しさと可憐さを兼ね備えた顔立ちです

 

ランスを抱きながら。

 

クロスボウを構えながら。

 

「てへぺろ」使用例

1/12スケールのフェイスパーツはとても小さなものなのですが、肉眼で見ても精度が高く綺麗に仕上がっているので実際に手に取ってみて欲しい一品です。

 

戦士の休息

ブンちゃんに付属するフェイスパーツを流用することでバリエーションが広がります。

 

まとめ – ARGIDAE GIRL ルリリン –

自作ジオラマベースでの撮影

いかがでしたでしょうか?

前回に引き続きハイクオリティのアイテムでしたがこれだけのモノをこの価格帯で大量生産することに驚きを隠せません。武装は大型化し3モードへ切り替えが可能になり、ハンドパーツ1種増加、予備手首ジョイント1個増加とボリュームとしても前作よりもアップしている印象です。

もちろん純粋に美少女フィギュアとしての評価も高く、フィギュアの命である顔もこの上なくかわいく仕上がっています。予備に複数買いも全然ありだと思います。

奇抜なデザインも相まって非常にオススメできる商品でした。

ただ気になる点も見受けられましたので購入を検討するなら以下の欠点も知っておいてください

 

欠点

破損した手首パーツ

欠点は強度と破損リスクに尽きると思います。実際に私の個体は早々に予備のジョイントパーツを使用することとなりました。

造形、塗装、デザイン、表情、あらゆる面で高評価を与えたい作品ですがただ一点、やはり強度の面ではまだ難があります。

個体差かもしれませんが特に手首は異様に固いです。
武器を持たせた際のポージングを強固に維持できるメリットもありますが、ハンドパーツの交換のたびに高い破損リスクが生まれてしまいます。

これは自己責任にはなりますが、手首になにかしらの加工を加えて対処するのもひとつの選択肢かと考えます。
シリコンスプレーなどいろいろ方法はあるかと思いますが私はハンドパーツ側の穴をピンバイス(1.5~1.8mm以下)で拡張しました。破損リスクを回避できる反面、保持力の低下を招きますのでここは完全に自己責任となります。ただ、強い保持力を必要としない平手と拳は加工してもよさそうです。

 

レビューは以上になります。

前作との相違点として新規造形は頭部、武装、ハンドパーツです。
造形のほとんどをブンちゃんから引き継いだモデルですがカラーリングも相まってまったくの別物として見ることが出来ました。

過去の流れから「蝸之殼スタジオ」様のリカラーアイテムは限定販売になってしまうことが多々ありましたが今回のように一般販売されたことをとても嬉しく思います。まだ定価で購入できるショップもありますのでブンちゃんを購入できなかった方はこの機会に手に取ってみてはいかがでしょうか。

いつまで在庫があるかはわかりませんがamiami様では購入が可能です。会員ではない場合はamazonでも取り扱いがありますが高騰していく可能性もあるので価格にご注意ください(2022年5月時点)。

※ペーパークラフトが付属するのはあみあみ様のみですがいつまで同梱されるかは未定です

それではここまでお付き合いいただきありがとうございました

 

追記:2022/06/02 新作情報『TAPIGAL ミルク・T』

シリーズ初の完成品×プラモデル

 製品情報 

参考価格 8,250円(税込)
発売日  2022年09月予定
スケール 1/12
サイズ  全高150mm(頭頂部まで)
素材   未定
シリーズ 未定
メーカー 蝸之殼スタジオ

新作の情報が解禁されましたのでご報告いたします。

タピオカをテーマにした一種の擬人化プロジェクトです。肌色もミルクティーに近い褐色に仕上げられ、大人のお姉さんの成熟ボディを堪能できる仕様となってます。

デザインは「@dogdriverPixiv」氏によるもの。

また、初の試みとしてプラモデルキットを採用。素体となる美少女は完成品フィギュアですが、武装は多色成形によるプラモデルとなっております。「蝸之殼スタジオ」としては前例がないので懸念はありますが重要な本体は完成品なので安心は担保されていると言ってもよいでしょう。

どんなものに仕上がっているか好奇心の方が強いです。

予約はamiami様にて可能で、価格の割引がなくなる代わりにamiami限定特典としてアクリルコースターが付属するようです。加えて蛍光パーカーが同時発売されます。

amiami会員ではない場合は特典コースターは付きませんがamazonでも取り扱いがあるので検討してみてください。

私も予約しましたので無事に届きましたら当サイトでご紹介したいと思います。

それではまたお会いしましょう

追記:レビューが完了しました(2022/10/30)

《レビュー》タピオカの擬人化娘『 TAPIGAL ミルク・T 』+欠点 [蝸之殼スタジオ]
本日は2022年10月に海外メーカー[蝸之殼スタジオ]様より発売されたアクションフィギュア、『TAPIGAL ミルク・T』をご紹介します。 中国のイラストレーター犬司机氏によるタピオカの擬人化キャラクターを立体化したものです。ミルクティーを意識した褐色のセクシーボディが魅力的です。 良かった点、悪かった点、すべてまとめましたので最後までお付き合いくだされば幸いです

 

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今回は2021年6月に海外メーカー[蝸之殼スタジオ]様より発売されたアクション美少女フィギュア『WASP GIRL』をご紹介します。購入する予定のあるユーザー様にはお伝えしたい留意点もありますのでどうぞ最後までお付き合いください。 このワスプガールはイラストレーター"モグモ"氏の作品を蝸之殼様が立体化したアイテムになります。 一見すると美少女プラモデルと見まがう容姿ですが完成品のアクションフィギュアという位置付けです。 その最大の特徴はアイプリントではなくドールアイを採用したフル可動眼球ギミックにあります。

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