本日は2010年にKOTOBUKIYA様から発売された美少女プラモデル、漫画『一撃殺虫!!ホイホイさん』より「ぺストXさん」をご紹介します。実際に組み立ててみて気になった欠点も記載していますので参考にしていただければと思います。
原作では最新鋭の機体として登場します。パッケージイラストなどから狂気的な笑みを浮かべた表情が印象的ですがホイホイさんを守るシステムが組み込まれています。
2010 kotobukiya 1/1 scale construction kit,Unboxing and Review.
ぺストXさん コトブキヤ 1/1スケール プラモデル
製品情報
作品 一撃殺虫!!ホイホイさん
価格 税込み3,150円
発売日 2010年06月
スケール 1/1スケール
製品サイズ 全高/約125mm
パーツ数 201~400
材質 PS・PE・ABS
原型制作 非公開
対象年齢 15歳以上
第3のインターセプタードール、「ペストXさん」現る!
ご好評頂いております、「コトブキヤ ホイホイさんプラキットシリーズ」にホイホイさん、コンバットさんに続く、第3のインターセプタードール、「ペストXさん」が登場します
(C)田中久仁彦/アスキー・メディアワークス
各ランナーについては上記の通りです。
プラスチックの材質や余剰パーツも表記されているので必要に応じてご活用ください。
上記は説明書に記載されているカラーガイドです。印刷の過程で色の濃淡は変わっている可能性があるので数値を優先していただければと思います。
コピー使用可と記載されていますが10年以上前のものなので現在も有効かどうかはわかりません、あくまで当時の資料としてご参照ください。
当時の資料です。
2010年11月に発売された「ホイホイさんMini with ホイホイキャリー」が載っています。リンク先は2021年10月に再販されたリニューアル版です。
2010年版との違いは肌色と衣服の部分がつや消し仕様となり、新たに「アームマシンガン」「ハンドガン(グレネードランチャー付き)」「リボルバーマグナム」 の3種の武装が追加されています。
さらにメイド服は基本の「ブルー」に加えて、ホイホイさんとおそろいの「ブラック」がボーナスパーツとして付属しどちらかのカラーを選択して組み立てることができるようになっています。
撮影をしていないため手元にあった適当な写真で失礼します。ホイホイキャリーは私も所持しているため日を改めてご紹介したいと思います。
セット内容
- 本体
- 目線変更パーツ3種(右向き、正面向き、左向き)
- フェイスパーツ2種(ノーマル、笑み)
- 手首パーツ2種(握り手(左右)、持ち手(左右))
- 飛燕ナイフ×2+鞘
- 隼ブレード×1+鞘
- デカール×1
予備を含め余剰パーツはほぼ無く、共通の関節パーツのみ余ります。
隼ブレード、飛燕ナイフの装着方法は上記をご参照ください。視線変更およびフェイスパーツの変更も上記をご参照ください。
隼ブレード(写真上)と飛燕ナイフ(写真下)です。それぞれには鞘も付属します。設定ではオレンジ色などが含まれた鮮やかな武器なのでこだわる場合には塗装が必要になります。パーツ分割はほぼされていないので塗り分けにはマスキング処理が必要になります。
以下は余談ですが、
中が空洞な鞘パーツがそのままランナーに貼り付いていました。なかなか見られない構造なので新鮮でした。なので写真右のようにランナー状態でもブレードを納刀できます。
ランナーの側面には金型を抜くためと思われるスペースが空いていますが、成形の様子が少し気になります。
水転写デカールです。
内容は眉、まつ毛、瞳ですがいずれも塗装済みの部位ですので自ら全塗装するユーザー向けに用意されたものです。
各部紹介
上記使用パーツ……『EYE・正面』『FACE・通常』『HAND・握り手』『WEAPON・none』
写真は素組み状態です。
見ての通り、塗装を行わない状態でも設定に近い色分けに仕上がっています。
カラーリングについてはフェイス、黄色い星型の装飾、手の甲の赤い部分は塗装パーツで、他はパーツ分割による成型色での色分けです。
逆に色分けが再現できていないのは全身に点在しているファスナーの金属部分です。
補足ですが、
握り手タイプに限った話ですが、ランナーに固定された状態で塗装されているため素組みでは親指の付け根にゲート跡が残ってしまいます。気になる場合は個人で塗装する必要が出てきます。
すべてのパーツに光沢があるので、肌色部分だけでもつや消しスプレーを吹くことで見映えがよくなると思います。コートはレザーを意識してあえて光沢を残してもいいかもしれません。
コートは4パーツから構成され根本に可動軸がありますのである程度は動きますが、プラスチックなので当然ながら布のようにしなやかに曲がることはありません。スマートな衣装のため「ホイホイさん」と比較すると同スケールながら全体的に可動域は広いです。また、つま先には可動軸が入っているのでつま先だけを曲げる動作が可能です。
場所によってはパーツが外れやすいため接着剤の使用が求められます。特に首元にあるファスナーのスライダー(引き手)部は外れやすいです。塗装や改造をする予定がないのであれば、プラモデル用接着剤で固定してしまうことをおすすめします。
特徴的な髪留めパーツも外れやすいのですが、ここは固定してしまうと角度を調整できなくなるので判断が難しいところです。私はとりあえず手を加えず保留としています。
前髪(左右のみ)がボール軸で繋がっているので可動します。
大抵の美少女プラモデルは髪型は固定、もしくは動く場合もポニーテールやツインテールの付け根であることが多いので珍しい仕様と言えます。
ちなみに二本のアホ毛もボールジョイントで固定されているのである程度の動きを与えることが出来ます。
首に巻いたマフラーは上下に少し動かせるので口元を見せるor隠すを選択できます。特に差し替えなどは必要なく指で触れてやるだけで動かせます。
マフラーの脱着は容易に行えます。
ただし、うなじには固定するためのジョイント跡が見えてしまいます。
ポニーテールの付け根にはポリキャップのダブルボールジョイントが仕込まれています。ポニーテールが上向きですがこれが最大まで下げた状態です。ポニーテールの付け根辺りにある跳ねた毛先は外れやすいので接着推奨です。
直立での自立はほぼ不可能です。ヘアスタイルやマフラーなどほとんどのボリュームが後ろ側へ寄っているので重心に偏りがあるためだと思われます。
上記写真のモデルは足首に小型マグネットを仕込んでいるので直立できています(地面が磁石に反応する素材のため)。
マフラーの付け根にも可動軸があるのである程度の動きを与えられます(下の写真でその様子を確認できます)。
コートの後ろ側には二か所の穴が設けられています。ここにお好みの鞘(ブレード or ナイフ)をマウントしておくことが出来ます。
専用武装のひとつである長刀「隼(はやぶさ)ブレード」です。
持ち手の保持力は弱く感じます。剣先を下へ向けると自重で落下してしまうほどです。
上記使用パーツ……『EYE・右向き』『FACE・笑み』『HAND・持ち手(右)、握り手(左)』『WEAPON・隼ブレード』
専用武装である短剣です。二本付属セットとなったいわゆる双剣スタイルです。二本を左右から挟み込むように納刀するタイプの鞘もロマンがあってかっこいいです。
こちらも素組みでは保持力が弱めに感じます。
上記使用パーツ……『EYE・右向き』『FACE・笑み』『HAND・持ち手(右左)』『WEAPON・飛燕ナイフ』
まとめ KOTOBUKIYA 1/1 ぺストXさん
XENTEX-MARS / IDX-9 PEST-X-SAN
いかがでしたでしょうか?
作中では第三のインターセプタードールとして登場、戦闘に特化した機体です。
害虫駆除がコンセプトのホイホイさんとは異なり対人戦で活躍する姿が印象的でした。その影響もありプラモデル化されたこちらのキットでも同シリーズのホイホイさんと比べ圧倒的に可動域が優れています。
また、害獣駆除も想定しており専用バイクと変形合体することで巨大な両腕を備えた姿となります。この専用バイクも商品化されており「オボロ」の名で2010年9月に3,990円(税込み)で発売されました。
上着は外すことも可能です。
この状態では鋭利な部分がなくなるのでサイズが合えば布製の衣装を着せることも出来るでしょう。
余談ですがペストXさんはコミックスに登場した中では最新鋭の機体です。
コトブキヤ様のプラモデルシリーズから最後に商品化されたのは2015年登場の「ウサギア」なのですが、こちらは登場するはずだった単行本が発売中止となってしまったので活躍する姿が存在しません。
「ホイホイさん」は2020年に再販リニューアルされていますが、今回ご紹介した「ペストXさん」は現時点では再販されていないので旧キットでしか手に入らないのが現状です。
ちなみにホイホイさんとのパーツ互換性についてはほぼありません。首、手足の径は肉眼ではわからないほどに微妙に異なります。手首のポリキャップは共通なのでせいぜいハンドパーツぐらいです。
欠点・注意点
- 首の接続部分。
もしも個体差ではなく仕様なのであればこれは欠点でしょう。無加工では異常なほど固いです。そのため軸を削る必要が出てきます。参考までに私は受け軸側の内面を、デザインナイフでカンナ掛けの要領で薄く削って対処しました。削りすぎるとゆるくなってしまうので慎重に行います。 - 重心・自立不可。
次に立位を保持できない点です。実はこれはペストXさんに限らずホイホイさんのプラモデルシリーズでは多く見られます。足首内部には空洞があるので小型マグネットやウエイトを仕込むなどで対処は可能です。 - パーツの精度。
最後に、これは大きな問題ではありませんが10年以上前の製品ということもありコトブキヤ様の製品にしてはバリが目立ちました。もしも見られた場合はデザインナイフで軽く手直しするとよいでしょう。
あえて挙げるとすれば上記の3つです。
特に注意が必要なのはひとつ目に挙げた首の保持力ですがどれも対処は可能です。ただ組み立てには一部に接着剤が推奨されるなど、近年のガンプラなどにしか触れたことのないユーザーにとっては気になる点かもしれません。
レビューは以上になります。
古い製品のため記述に誤りがある場合があります。もしも見つかりましたらコメントにてご指摘いただけると助かります。
それではここまでお付き合いいただきありがとうございました
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