プラモデル

《レビュー》プラノサウルス モササウルス

本日は2023年6月にBANDAI SPIRITS様から発売された『プラノサウルス』シリーズより、「モササウルス」をご紹介します。

“プラノサウルス”は2023年1月から順次発売されている新シリーズで、特徴としては骨格と外皮の二重構造が楽しめる恐竜のプラモデルキットです。

本作は4種目に当たりますが、水棲生物(海生爬虫類)のラインナップは初となります

2023 BANDAI non scale construction kit,Unboxing and Review.

プラノサウルス モササウルス

製品パッケージ

 製品情報 

作品   プラノサウルス
価格   1,870円(税10%込)
発売日  2023年06月
スケール non
サイズ  全長約30cm
材質   PS(ポリスチレン樹脂)
メーカー BANDAI
対象年齢 6才以上

(C)BANDAI SPIRITS

恐竜の骨格・外皮をひとつひとつ確かめながら自分で組み立て、自分の手で恐竜を“知りつくす”ブランド『プラノサウルス』から、白亜紀の海の支配者「モササウルス」が登場!

■「骨格ビルド」で恐竜の内部構造から知ることができる。
■「恐竜ビルド」で骨格の上から外皮パーツを取り付けるプラモデルならではの仕様でモササウルスの姿を復元。
■ニッパー等の道具や接着剤が必要ないから簡単に組み立てられる。
■特徴的な上顎の前後2列の歯並びを再現。
■海棲爬虫類である、モササウルスはイグアナやオオトカゲのような細かな鱗で覆われていたとされ、きめ細かい繊細な皮膚の造形を表現。
■泳ぐ姿のまま飾ることが出来るディスプレイ台座が付属。
■口の開閉やヒレ、首や尾など各所が可動し、泳ぐ姿が再現可能。

公式サイトより引用

 

仕様表記

 

パーツリスト(タップまたはクリックで拡大表示可)

パーツリストや各ランナーの材質は上記でご確認できます。

ランナーは”タッチゲート方式”が採用されています。ニッパーなどを使わずとも素手でパチパチと押し出すことが出来ます。

画像をブラウザ上で見にくい場合はいったん保存していただき、いつもご使用のソフトでご覧いただければと思います

 

付属のステッカー(拡大可)

シールの材質はビニールっぽい質感です。
凹凸にも密着してくれるので貼りやすい印象を受けました。瞳シールは小さいので「Mr.綿棒」などプラモデル用ツールがあると便利です。

台座の名札として使用する④と⑤は選択式で、英語表記かカタカナ表記を選べます。今回はカタカナ表記を使いました。

 

取扱説明書

工夫された説明書は読んでいても楽しめました。

片面がフルカラーの説明書にはモササウルスに関する最新の学説がいくつか紹介されています。可愛らしいイラストで解説されているので子供も楽しみながら学べるように考慮されています。

※中身は著作権の都合でお見せ出来ません、ご了承ください

 

 

各部紹介

骨格①

骨格状態の全体像です。

プラ材質はすべてPS(ポリスチレン樹脂)です。

特筆すべきはそのサイズで全長約30cmのビッグスケールです。
第一弾で登場したTレックスが約22cmでしたのでそれを大幅に上回ります。組み立てはプラモデルの中ではとても簡単な部類ですが、間違っていても組み合わさる部分もありました(背骨など)のでしっかり確認しながら組み立てると良いです。

今回は台座がシリーズ初となるクリアパーツなのも良かったです。
おそらくモデルが水棲生物であることを意識したカラーリングになっているのだと思われます。

関節部分は基本的にはボールジョイントですが、尾の関節のみロール軸になっています

 

骨格②

頭蓋骨のアップです。

顎にもロール軸の開閉ギミックが備わっています。

面白いのは上あごの内部にも2列の歯が並んでいる点です。安価な骨格モデルではありますが本格的な造形が垣間見える部分です

 

骨格③

胴体内部はしっかりと空洞に作られています。

 

骨格④

ポージング例です。

支柱の角度に少しアレンジを加えて、水中を泳いでいるかのように飾ってみました。個人的にオススメのディスプレイ方法ですので良かったら参考にしてみてください(接続部分の都合で骨格状態でのみ行えます)

 

骨格⑤

骨格と外皮を見比べられるので、上記のように軟骨で化石にはならない部分が発見できたりします。これは骨格だけのモデルでは楽しめない醍醐味といえます。

 

 

外皮の復元

色分けは骨格(歯)、皮膚2パターンの合計3種類の成型色で構成されてます。

以前にご紹介したTレックスでは皮膚の一部をシールで色分けでしたが、こちらのキットはしっかりと成型色のパーツ分割で色分けされています。細かい鱗のモールドもよく出来ているのでチープさは感じません。

瞳部分はシールでの色分けとなっております。

骨格用の支柱では構造的に支えられなくなる為、外皮を装着した状態に対応した専用の支柱が付属するのでお得感があります

 

口のギミック

下あごの開閉ギミックは外皮を復元した状態でもしっかりと機能します。

口腔内のピンク色はシールでの再現となっています。
舌の表面に線が入っているのは、先がヘビのように二つに分かれていたと考えられているからだそうです。

鋭い歯は、骨格のモノがそのまま露出するように設計されています

 

可動域

外皮を復元した状態でもそれなりに動きをつけられます。

骨格状態ほどではありませんが、上記の程度には湾曲します

 

ヒレのパーツ

少し気になった点としては上記の手足の外皮パーツについてです。

パッと見た感じではどれも同じように見えてしまうかと思います。
一番最初に組み立てている最中はランナーのパーツ番号を見ながらですので問題ないのですが、外皮は脱着を行う場合もありますので再び組み直す時には少々わかりにくいです。それぞれ正しい状態でしか組み合わないので復元は可能なのですが、裏側にカンタンな印字(せめてLRだけでも)あれば親切でした

 

展示例

商品の特性を活かして標本模型のように飾ることも出来ます。

骨格と外皮の両方を楽しめます。皮膚パーツは外れやすく工夫されているので脱着は容易です。

水棲生物の化石で目に骨がある点が気になっている方は多いのではないでしょうか?
これは強膜輪(きょうまくりん)と言って眼球を水圧などから守る機能があるようで、哺乳類にはないとされる構造です

 

 

おわりに

PLANNOSAURUS MOSASAURUS

いかがでしたでしょうか?

恐竜界のアイドルとも言えるティラノサウルスの骨格模型はいくつものメーカー様から登場していますが、モササウルスとなると立体化されただけでもアドバンテージだと言えます。2015年に公開された映画「ジュラシック・ワールド」の影響で関連アイテムはずいぶんと増えましたが、それでも骨格モデルとなるとやはりまだまだ希少価値があるのではないでしょうか。

また、骨格ということで化石風に塗装アレンジしてみても面白い商品だと思いました。私も時間があるときに塗ってみたいと考えてます。

塗装例

追記:2023/06/29

少し時間がありましたので、さっそくウェザリング塗装を施しました。
雰囲気を出すため名札は英語表記に。
カンタンな加工ですがとても1000円台とは思えないクオリティですよね。オススメのプラモデルです。
使った塗料は特にこだわりはありませんが、たまたま手元にありましたシタデルカラーの「AGRAX EARTHSHADE」を使いました。そのまま完成でもいいのですが、塗膜を保護するために水性のつや消しトップコートスプレーを吹いています。

 

もしも今回のプラモデルがお店で見当たらないという場合には、amazonで取り扱っている場合もありますので定価、あるいは未満で売られている場合には利用してみるのも選択肢だと思います。

水中に潜む巨大な肉食海棲爬虫類はロマンがありますよね。

プラノサウルスシリーズでは今後もラインナップが追加されていくと思いますが、個人的に商品化して欲しいのはダンクルオステウスやエラスモサウルスです。どちらも巨大水棲生物ということで渇望しております

 

ダンクルオステウス(写真左)、プレシオサウルス?(写真右)

上記が手元にあるダンクルオステウスと首長竜(鰭竜類)の骨格モデルです。

ダンクルオステウス(約3億8,200万 ~ 3億5,800万年前)は頭部を甲冑に覆われたような魚類で、推定で4~8メートルあったと言われています。この恐い顔の巨体が水中に居たと思うと恐怖でしかないですよね。

エラスモサウルスは首長竜ですが、上記のモデルは首が短いのでおそらくプレシオサウルスだと思われます。古いフィギュアでしたので商品名を忘却してしまいました。

ちなみにエラスモサウルスもプレシオサウルスも首が長い海棲生物ですので混同してしまいがちですが、生きた時代や体の大きさが違います。
プレシオサウルスの方がはるか昔の時代(約1億9,960万 ~ 1億7,560万年前)に生き、サイズは5m以下。
エラスモサウルスは恐竜の全盛期ともいえる白亜紀後期(約8,350万 ~ 7,050万年前)を生き、サイズはなんと14メートル前後にもなります。

もしもメーカー様がこちらのページを閲覧していましたら、さらなる水棲生物の検討をよろしくお願いいたします

 

今後の新作ラインナップについて(2023/06時点)

出典:公式サイトより

ちなみに次に発売されるのはスピノサウルス(税込み1,595円)で、2023年07月29日予定です。
その次に登場するのがアンキロサウルス(税込み1,595円)で、2023年10月予定となってます。

スピノサウルスはファンも多く商品化は珍しくないと思いますが、アンキロサウルスが骨格モデルとして立体化するのは珍しいので気になるところですね。

その他の情報としては、一時期品薄となっていたトリケラトプス(税込み1,595円)とステゴサウルス(税込み1,650円)が入荷していたので買いそびれてしまった方は検討してみてください。

今回は以上となります、

ここまでお付き合いいただきありがとうございました

 

『アニマルプラネット』 ※9月末までの限定公開

余談ですが、

アメリカ合衆国シルバースプリングに本社を置く『アニマルプラネット(Animal Planet)』公式よりモササウルスを特集した番組がYouTubeにアップされていたのでご紹介します。9月末までの限定公開のようですので夏休みのお供にいかがでしょう

 

 

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