今回は2020年3月にバンダイスピリッツ様から発売されたプレステのプラモデル、『BEST HIT CHRONICLE(ベストヒットクロニクル)』シリーズより“PlayStation”(SCPH-1000)をご紹介します。
制作難易度、注意点、欠点など網羅的に解説しました。
商品名にも含まれている『SCPH-1000』とはプレステの型番のことで、
SCPH-1000は初代モデルになります。特徴としては以降の型番よりも多くの端子が搭載されていますが消費電力や重量、画質などのスペックは劣っています
2020 BANDAI 2/5 scale construction kit,Unboxing and Review.
BEST HIT CHRONICLE 2/5 “PlayStation”(SCPH-1000)
「BEST HIT CHRONICLE」のプラモ版プレステパッケージは実機の外箱を意識したデザインになってます
製品情報
価格 2,750円(税10%込)
発売日 2020年03月28日
対象年齢 15才以上
(C)2019 Sony Interactive Entertainment Inc.
発売25周年を迎えた“PlayStation”は、25年前、当時学生だった僕のゲームライフを変えた。
今なお歴史を紡ぐ家庭用ゲーム機の初代モデルを「BEST HIT CHRONICLE」からプラモデル化!
※この商品はプラスチックモデル組み立てキットです。本商品でゲームをプレイすることは出来ません
セット内容
- プレイステーション本体×1
- コントローラー×1
- メモリーカード×1
- ディスクパーツ×1
- シール×2
- 取扱説明書×1
パーツリストの×印を見てもお分かりかと思いますがクリアパーツである「D2」が余剰パーツになります。ちなみに「D2」は同シリーズのセガサターンで使用するパーツで、金型を共有しているために余ります
ディスプレイ
この写真だけをぱっと見せられたら本物に見えてしまいますよね。
ボタンやロゴはすべてステッカーで表現する仕様です。POWERボタンとOPENボタンの色の濃さはシールで補う仕組みです。
メモリーカード差し込み口のフタも再現されてます。
わかりにくいですが、電源ボタンのランプ部位にはしっかりとクリアパーツが使われてます。点灯はしません。
仕様が明記されたシールには独特の光沢があり、実物とそん色のない見栄え。肉抜きのモールドも省略されることなく施されています。
しかしネジの部位はプラと一体成型なので不自然さが残ります
背面の再現度も高いです。
出力ポートの彩色は省かれていますがシルバー系のプラで色分けされています。各接続ポートも素組みで色分けされているので無塗装でも高い完成度を保持。
文字の印字は他と同様にシールで再現となってます
OPENボタンには簡単なギミックが組み込まれているので押すとディスクホルダー(フタ)を開閉することが可能です。
個人的にはフタを開いたこの状態の光景が当時の記憶に訴えかけるものがあって好きですね。
皆さんにも当時のソフトをセッティングした思い出があるのではないでしょうか。
ただ、実機のようにディスクホルダーがセミオートで開いていく仕組みは実装されていないので、
OPENボタンを押してフタを浮かせた後は手動で開くという流れになります。
ディスクを読み取るレンズにはクリアパーツが使われ、その周囲も実機と同じ黒いプラ製パーツで囲まれているために本物と見分けがつかないほどの再現度です。
特に黒いプラのつや消しな質感がリアルです。
画像のように付属のディスクをセットすることも出来ます。
ディスクは透明なクリアパーツの両面にシールを貼って表現しています。フチから覗くクリアパーツが実際のディスクとそっくりですごくいいのですが、ゲームタイトルのないダミーシールなのが残念なところです。
ディスクをセットする接続部にはロール機構があるので、手動ではありますがディスクを回して遊べるギミックも付いてます。
また、コントローラーとメモリーカードを接続することが可能でコントローラ端子のポート1、ポート2どちらにも対応しています。
ここにも特筆すべき点があり、差し込む時の抵抗感が本物のプレステに非常に近いです。
かたすぎず、ゆるすぎず、絶妙なんです。
コントローラーのコードは軟質のリード線が採用されているので質感も触感も本物と変わらないです。
ボタンの「〇、△、□、×」はシールで再現していますがシールの質がいいので違和感なく仕上がってます
余談ですがコントローラーをもう一つ用意すれば実機同様に2P状態にすることも可能になります
こちらのアイテムの真骨頂は基盤部や放熱板の内部構造も再現している点にあります。
実際に組み立てる前には、
「外装を閉じてしまったらせっかくの内部が見えなくなってしまうのではないか」
という疑問と懸念があったのですが、外装には他のプラモとは違ってパーツを閉じても再び開けやすくなるような工夫がなされているので完成後も気軽に内部構造を覗くことが出来ます。
基本的に見せる想定はこの状態までで、これ以上分解する仕様にはなっていないようです
ちなみにシールを一切使用しない場合の外観はこのようになってます
基盤部は大まかな色分けはされてますが細かい部分はモールドのみで、シールも付属していないのでこだわる場合は塗装することになります。
ちなみに基盤部の裏面は画像の通りで完全にオミットされていますが、ここまで分解することはないので支障はないかと思います
まとめ ~BEST HIT CHRONICLE 2/5 “PlayStation”(SCPH-1000)~
少し小さくなったプレステのプラモデルはいかがでしたでしょうか?
印象としては実機がそのまま小さくなったと錯覚してしまうアイテムで、
写真にした際、比較対象がなければ本物と間違えてしまう人も多いのではないでしょうか。
全体を通して感心してしまうのはプラの質感でした。
本物に近づけるこだわりが垣間見え、光沢がある部位には光沢があり、そうではない部分にはマットな質感がしっかりと表現されておりそれが実機をそのまま縮小させた錯覚に陥るのだと思います
欠点
再現率が高くこちらのアイテムには非常に満足しておりますが、気になる点もあるのですべて挙げてみます。
- SONYのロゴがない。
お気づきの方も多いと思いますがソニーのロゴは徹底的に消されています。
実機には本体のディスクホルダー部分やコントローラー中央に印字されていますが、おそらく大人の事情で印字できなかったのだと思います。
根拠としては以前に商品化されたガチャ版のプレステでも同様の状態だったのでSONYはロゴの扱いに関してシビアなのだと推測します。 - ディスクがダミー。
ディスクには当時のタイトルを、どの作品でも良かったのでプリントして欲しかったですね。
そう思わせるのは同時期に発売された「BEST HIT CHRONICLE セガサターン(HST-3200) 2/5」にはサクラ大戦のタイトルがプリントされていた実態にあります。 - パワーボタンの固定。
設計上パワーボタンの固定は強度が不足しており、触っている時に誤って押してしまうとボタンが少しへこみ、分解して裏側から固定しなおさなければいけなくなります。
接着剤で一部を固定してしまえば解説すると思いますが設計の段階で解決してほしかった願望は残ります。
思いつく限りを挙げましたが先に述べた通り、非常にお気に入りのアイテムです。
単純にミニチュアのような魅力も備えていますし、机に置いておくだけで妙に映えます。
スケールによってはドールの小物としても重宝しそうですね。
特に世代だった方にオススメ出来ます。
スケールが縮んでいるのは一見すると劣化したと感じる人も多いかと思いますが、
縮小されているおかげで邪魔にならず、コンパクトに思い出に浸れて逆に良かったりします。
コントローラーの内部構造を見た時も、
多少コントローラーの利きが悪くなってきても分解して騙し騙し使っていた、なんてことも思い出しました。
今回プレイステーションを選んだ理由は懐かしかったからの一点に尽きます。
このプラモデルにはよい余韻に浸らせていただきました。
定価2750円と高価なプラモデルではあるのですがAmazonだと1000円ほど安く買えるのでオススメです。(2021年4月現在)
それではここまでお付き合いいただきありがとうございました
同シリーズのセガサターンはこちらでご紹介させていただきました
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