今回は2021年4月に海外メーカー[蝸之殼スタジオ]様より発売されたアクション美少女フィギュア『G.N.PROJECT 第1.5弾 WOLF-001 水着素体・武装セット』をご紹介します。
こちらのアイテムは2020年に同社のG.N.PROJECT第1弾で登場した『WOLF-001 ウルフアーマーセット』の水着バージョンです。
素晴らしい出来ですが欠点も見受けられたため、それらも含めて詳しく見ていきます。
一見すると美少女プラモデルと見まがう容姿ですが完成品のアクションフィギュアという位置付けです。
その最大の特徴はフェイスをプリントではなくドールアイを採用したフル可動眼球ギミックにあります
2021 1/12 scale action figure,Unboxing and Review.
『G.N.PROJECT』第1.5弾 WOLF-001 水着素体・武装セット 1/12 完成品アクションフィギュア[蝸之殼スタジオ]
眼球が採用されているため瞳には奥行きのある光沢があり碧眼の美しさが際立ちます
製品情報
- 参考価格 8,800円(税込)
- 発売日 2021年04月予定
- スケール 1/12
- サイズ 全高16cm(ウルフ耳含め)
- 素材 PVC・ABS・POM
- シリーズ G.N.PROJECT
- メーカー 蝸之殼スタジオ
©SNAIL SHELL
※当初の発売日より延期され2021年4月に発送となりました
夏だ!ビーチだ!分厚いアーマーを外すと、普段クールな表情しか見せないウルフちゃんがかわうぃー水着っ娘に大変身!
泣かせちゃダメ!ビーチ用の装備一式も全部…致命的!※当商品は別売りの『G.N.PROJECT』第1弾「WOLF-001 ウルフアーマー」のアーマーパーツを装備できる素体とオプション武装のセットです。
販売ページより引用
外箱は窓のあるタイプで、表面はツルツルした肌触りの厚紙が使用されてます
裏面には注意書きがありますが当然ながら日本語は含まれません。
注意事項を簡単に通訳しますと、
細かい部品には窒息の恐れがあるのでお子様が手に取らないようご注意ください。
また、鋭利なパーツが含まれますので取り扱い時の怪我にご注意ください。
精密な商品のため乱暴に扱わないでください。
高温多湿、日光、テーブルの上や汚れている場所に置かないでください。
などといったことが書かれてます
セット内容
素体本体×1
フル可動眼球付きフェイスパーツ×3(微笑み・ウィンク・泣き顔)
視線替え用ミニツール×1
付け替え前髪パーツ×3(通常・サングラス通常掛け・サングラス頭のせ)
付け替え左右足パーツ(スニーカー・ビーチサンダル)×2ペア
尻尾パーツ×1
レッグバッグ×1
バックパック(粒子砲)×1
バックパック用アタッチメントパーツ×1
スタンド付きアタッシュシールド×1
ビームブレードガン×1
エネルギー粒子センサー×1
リード線×2
アンブレランサー×1
アンブレラ・シールドモード展開エフェクト×1
モードチェンジ用アタッチメントパーツ×1式
ロングブレード×4
付け替えハンドパーツ×10
≪予約特典≫
付け替え左右足パーツ(裸足)×1ペア
実際に開封してみると、
視線替え用ミニツール×1となってますが予約購入したこちらの個体は2個付属しておりました。
また、手首のジョイントパーツが予備として1個付属しておりました。
モノクロですが簡単な説明書が付いてます。裏面には別の言語で同じことが印刷されてます。
わかりづらい部分もあると思うので部分的に当ページでも写真付きで説明していきます
各部紹介
何も装着していない状態です。前作のように足にダイキャストが使用されているわけではないので安定性は劣りますが自立は問題なく可能です。
膝、肘には二重関節が採用されているので手足ともにほぼ折りたたむ角度まで曲げることが可能です。
基本的には国産の美少女プラモデルに近い構造ですが、肩の付け根にはリング状のパーツがひとつ挟まれており関節の隙間を目立たなくしようという試みが見られます。
部分的に軟質パーツが使用されており、頭部および髪の毛、フェイス、ハンドパーツが軟質素材になってます。
また、付け替え前髪パーツであるサングラスは若干の柔軟性はありますが折れる素材なので扱いには注意が必要です。
背中のジョイント穴(3㎜)は使用しないため、スタンド用に利用できます
どちらも仕様上では約160㎜となってますがウルフの方が明らかに高身長です。
ただ顔や手の大きさに差が見られないので同スケールだと考えられます。
モデル体型のウルフとグラビア体型のジェネといったところでしょうか
二の腕と太ももから分離でき、前作であるウルフアーマーの手足と換装することが出来ます
付属品も面白い仕様になっていて、
一見するとビーチパラソルですがよく見ると傘の骨組みが剣(ロングブレード)に、その中心部にも鋭利な突起が装着されてます。
そして、
設定ではこのパラソルはシールドが展開されている状態らしく、モードチェンジ用アタッチメントパーツで組み替えることで盾として持たせることが可能になります。
クリアパーツにプリントされたウルフのロゴもいいですね
支えなしでも写真のように立たせることは出来ますが、
前述したようにアンブレラシールドは非常に重たいため安定感は皆無です。少しの振動で倒れてしまうでしょう。
加えて鋭利なパーツが多く使用されている部分なので破損リスクも高く要注意です。
持ち手のシャフト部分は金属製でしっかりとした剛性が確保されていますが、デメリットである重さを増加させる要因にもなってます
アンブレラシールドから外したロングブレードはそれぞれ武器として持たせることが出来ます。
また、
写真のように尻尾を装着した場合、腰のジョイント穴が埋まるのでバックパックを腰に装着は出来なくなります。尻尾の付け根はボールジョイントですのでそれなりに可動範囲があります
ちなみにこちらがパラソルからブレードを外した状態です
シールド展開部分を組み替えることで槍状態になります。刃の部分はクリアパーツになっておりガンダム作品では定番のビーム刃のような印象を受けます。
質感もガンプラに使用されるそれと変わりないように見えます。非常にきれいです
両手持ちであれば難なく持たせることが可能でポージングも容易ですが片手だと落下はせずともスルスルと重量のある側が地面に擦っていきます
カバン内部に磁石が仕込まれており、ジョイントを使用せずに開閉がロックされる仕組みです。合理的であり、単純でありながらも既存の国内玩具にはあまり見られない斬新なアイディアといえます。
アタッシュシールドの中にはビームブレードガン一丁が収納できます。
名前からもわかる通り、このカバンはスタンドを使用することで設置型の防護壁としても機能します
アタッシュシールドおよびバックパックの変形方法がわからない場合は以下の動画参照してください。
(リンク先は私が所有するYouTubeチャンネルです)
この銃剣はバックパックからエネルギーを供給する設定のようです。リード線の両端に金色の専用ジョイントパーツをつけ、それぞれを接続します。
リード線は国産玩具に多くみられるものとは違い、印象としてはただの太い針金です。針金に黒いコーティングがされているだけで、金属疲労が懸念されます。
破損がこわいので実験していませんが、同じ部位を何度も前後に曲げた場合どこまで耐えられるか心配な手ごたえがありました。
また、
リード線は2本付属しますが専用の金色ジョイントはふたつしか付属しないため、事実上リード線を2本同時に使う場面は訪れません。
ですのでおそらくリード線は一つが予備であると考えられます。
しかしながら、バックパックにはリード線を差し込むプラグが二つ存在するため、接続ジョイントが合計3つあればビームブレードガンとエネルギー粒子センサーを同時に装着することが可能になります。
表情3種はそれぞれ視線を動かせるので様々なシチュエーションを表現することが出来ます。
使用パーツ:アンブレラシールド展開状態、アタッシュシールド展開状態、レッグバッグ、バックパック、ビームブレードガン、サングラス頭乗せ前髪、リード線
ディスプレイ
フル可動の眼球ギミックでポージングの幅も広がります。眼球ゆえの奥行き感がアイプリントには到達できない域に達しています。
眼球自体の作りも丁寧で、その長所を存分に生かしています
可動眼球ギミックは自由度が高く同じ泣き顔フェイスでも、視線を変更するだけでいわゆるアヘ顔まで再現可能となってます。
国産美少女プラモやフィギュアでこのような仕様は見られないので、他との差別化は十分でしょう。
ドール界隈ではオーソドックスな眼球仕様ですが、これを正規品として1/12スケールフィギュアに落とし込んだ蝸之殻(スネイルシェル)様は秀逸と言わざるを得ません。
ただ、それゆえに5種も付属するハンドパーツにピースサインが含まれていなかったのは非常に惜しいですね
素体はシンプルな構造であるため、お手持ちの衣装を着せることも出来ます。写真で使用したサイズは1/12スケール用を着せています。
ちなみに上記衣装は海外メーカー御模道様が展開する美少女プラモデルシリーズより、『ATK GIRL 機甲少女セルケト』に付属した初回特典です。
こちらは海外から適当に拾ってきた安価な衣装です。質は最低限の機能(着せ替えの考慮)のみ備わっている程度です。おすすめ出来るほどのクオリティではありませんが参考までに下記に商品名を記述します。
SM SunniMix『タートルネック セーターベスト』
CUTICATE『プリーツスカート』
こちらは2021年9月にマックスファクトリー様から発売されたfigma衣装です。
本来は『figma 女性body(チアキ) with バックレスセーターコーデ』に付属する衣装で、それが単品(税込み1,100円)で売られたアイテムになります。
単品での商品名は『figma Styles バックレスセーター』です。予約販売が行われ、入荷後は品薄となっているようです(2021年10月時点)。
それらを踏まえた上でも興味のある方は、見かけた際には手に取ってみてはいかがでしょうか
まとめ G.N.PROJECT ウルフ 水着セット アクションフィギュア
中国産の美少女プラモやフィギュアはサンプル写真やパッケージ写真と違うといった声は多いですが、こちらはしっかりと可愛さが担保された良品といえます。
とはいえ欠点がないわけではありません。ここまでに触れたものも含めて下記にまとめて挙げます
欠点
- 肌の色が不均一
造形は非常に良かったです。ただ、写真では伝わりにくいと思いますが肌の色を均一にするノウハウが確立されていないようです。おそらく素材が違うので非常に難しい技術だとは思いますが関節部分と肌の色は肉眼で見ると一目で違いに気づけます。
加えて、大腿部を境に若干、肌の色が違うので水着という露出の多い設定上、どうしても悪目立ちしてしまっています。
大腿部に関して言えばその分割部分の精度も少し良くなく、若干の隙間が見て取れます。
国産に馴染み深いとピッタリと隙間が消えないこの違和感は気になるところかと思います - アンブレラシールドの重量
先程に続いて造形は良いです。しっかりと事前サンプルに寄せて商品化できています。ただアクションフィギュアの醍醐味の一つであるポージングがあまり考慮されていません。
スタンドも付属していないため、せっかく魅力的なアイテムがたくさん付属しているのにもかかわらず使い勝手の悪い小道具となっています。そのためユーザー自身で工夫し活用しなければいけません - 強度、耐久面の不安
最後になりますがこれは買ったばかりの現状では正確な判断は出来ないのですが軽く触ってみた印象からくる懸念点と受け取っていただければと思います。
デザインを重視し強度を考慮していない鋭利なパーツ、針金のようなリード線パーツ、細い関節ジョイント、と破損がこわい部位が多く見られたので念のため挙げさせていただきました。
欠点をまとめると肌の色、ポージングの不便さ、強度への不安でした。それでも造形はやはりいいですね。
国産アイテムには見られない斬新な仕様も多くみられ、可能性を感じるシリーズです。
そもそも蝸之殻様はまだ発足間もないメーカー様なので大手のようなノウハウがないのは当然で、そんな中でこれだけのハイクオリティアイテムを安価で販売したことは逆に評価できます。
今回の製造元である蝸之殻(スネイルシェル)様からは今後もシリーズ展開が続くようなので楽しみです。
今回のレビューは以上になります、ここまでお付き合いいただきありがとうございました
もしも記述に誤りがありましたらご指摘くださるようお願いいたします
追記(2021/07/14)パーカーセットについて
ウルフ水着素体の公式衣装である『Jinrouパーカーセット』があみあみ様で予約受付中です。残念ながら同種の『ハイドウォークVer.』はすぐに売り切れとなってしまいましたが通常版はまだ間に合います。
それら衣装については下記のページ、最下部に追記としてまとめてありますので参考にしてみてください
追記(2021/10/05)水着ウルフオルタナティブについて
ようやく予約のアナウンスが行われました。
販売ページは2021年10月7日に解禁され、実際に予約可能となるのは10月9日10時からのようです。
後日(2022/0204)、
限定版のレビューを投稿完了しましたので下記にてお知らせ申し上げます。残念ながら多くの転売に狙われる結果となりました。それらについても詳しくお話ししています。
それではここまでお付き合いいただきありがとうございました
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