今回は2012年3月にBANDAI様から商品化されたプラモデル、『ダンボール戦機W』より「LBX ダークパンドラ」をご紹介します。
パンドラ自体はアニメ1期での特殊な立ち位置からさまざまなバリエーションが商品化されており、2011年にプレミアムバンダイ限定として「宇崎悠介専用」「アミ専用」として2種の”白い機体”が商品化され、同年には通常版の”赤い機体”も一般販売されています。
(※プレバンの2機についてはボディ自体はまったく同一で、付属するダイスの数値とパッケージが異なります。)
その後2012年には今回ご紹介する”青い機体”が製品化され、さらに通常版については2019年に再販もされています。
つまり再販を含めると現在までに5種類のパッケージが存在することになります(2021年時点)。
ダンボール戦機 1/1プラモデル LBX ダークパンドラ
製品情報
作品 ダンボール戦機W
価格 1,100円(税込)
発売日 2012年3月
対象年齢 6才以上
サイズ 1/1スケール(約14cm)
素材 PS・PE
■ダークパンドラとは、
タイニーオービット社が開発したLBX「パンドラ(以下、通常版と呼称)」をディテクターが強化改良した機体。アーマーフレームのタイプはストライダーフレーム。
もともと機動力重視のヒットアンドアウェイを得意としていた機体だが、さらにパワーバトルにも耐えうる設計へと仕様変更が施された。基本装備は「デスペレイトエッジ」。両手にたずさえた大型の刃をふるい、強力な連撃で相手を破壊する。(C)L5/PDS・TX
「パンドラが敵に?!黒いカラーリングでヒロ、バンの前に立ちはだかる!」
ニッパーなどを使わずに素手でパーツを取り外せるタッチゲート式が採用されていますが、まれに切断面が欠けてしまったりするため心配な場合はニッパーやデザインナイフの使用を推奨します。
一応部品注文カードも載せましたが古いモノのため現在も有効かどうかは保証しかねます、ご了承ください。
セット内容
- 本体
- 武装(デスペレイトエッジ)
- 専用台座
- 手首用ジョイント
- ダイス
- ホイルシール
その他、説明書と余剰パーツ(後述)がいくつかあります。
手首用ジョイントはハンドパーツの角度を変える際に使用するもので、武器を握る場合などポージングを行う上で役立ちます(後述)。
また、旧キットですので再販シリーズでは除外されたダイスが付属します。
一見すると多い印象を受けますがダイス用のシールも含まれているので実際の面積はそこまでではありません。
赤い部分は瞳を除きすべてシールでの再現となります。ボディアーマー内部に格納されたコアメモリ用のシールデザインは、スレイブ・プレイヤー(※作中用語)仕様に変えられています。
今回のレビューはシールを使用せずに行っています。
基本的なランナーはパンドラからの流用であるため、主に新規造形を行った部位のパーツが余ります。
見ての通り頭部、肩、短剣(ホープ・エッジ用)が余ります。
そのため、
正規の組み立て(写真左)、余剰パーツによる組み替え(写真右)
余剰パーツを使用し組み替えることで上記のように通常版のボディに換装できます
短剣の刃はクリアパープルで綺麗ですが、持ち手の部品が欠品となるためこのままだと使い道はありません。ただ前述した通常のキットを所持している場合は組み替えてカラーカスタマイズすることが可能です。あるいは今回の機体に持たせることも出来ます
各部紹介
通常版との違いはカラーリング以外に、頭部、肩、武器のデザインが新規造形となっております。頭部は角の追加とマスクのモールドが少々異なり、肩と武器は大型化しています。
上記はシールを一切使用していませんが劇中のカラーリングを意識しなければ違和感なく鑑賞できるレベルにまで分割による色分けがされています。
特に頭部は細かく、5色もの成型色が使われています。写真、肉眼ともにわかりにくいですが瞳に使われた赤いパーツのみ光沢があります。
クリアパーツは頭部、胸部、スタビライザー内部に採用され組み込まれています。また、クリアパーツは他の部品よりも柔軟性があり若干の弾力があります。
可動域については上半身は平均以上に動きますが下半身の自由度は低いです。特に股関節を閉じる動作が苦手で、仮に可動域が広かったとしてもふともも側面についたハネのような飾りが干渉するでしょう。首周りの可動は優秀ですが真横を向く場合にはクリアパーツの髪飾りが干渉します。
他のキット同様に胸部アーマーは脱着可能で、内部にはコアメモリが格納されています。写真では単色ですが付属のシールを使用することで見栄えはよくなります。
また、ダークVer.のコアメモリシールはスレイブプレイヤー仕様で通常Ver.とデザインが大きく異なるようです。
シールで表現する部分は少なくありませんが、見ての通り後ろ姿もそれなりに色分けがなされていることがわかります。腰部に装備されたスタビライザーにはロール機構が採用されてますので回すように角度をつけられます。ただ前後の動きはまったく出来ません。
足元はヒール形状ですが接地面が大きいため自立は思いのほか安定します。専用台座も付属するのでポージングの固定に関してはなにも心配はいらないでしょう。
その台座を取り付けるジョイント穴は背中に設けられており、一部パーツを取り外すことで穴が露出します(写真右)。台座未使用時の外観を損ねることがないように配慮されています。
台座のギミックに関しては、ジョイントの付け根は3段階の角度がつけられるようになっています。
さらに、
取り外すことで余剰となった部品は画像のように台座ウラに収納できるので保管時の利便性向上や無くしてしまうリスクを大幅に軽減できます。このような気配りはとても嬉しいですね。
加えて、
股下にも3ミリ穴が設けられているので別売りのスタンドを使用してディスプレイすることも可能です。
スタビライザー内部はひと目に触れない部分でありながらクリアパーツで分割されているなど安価ながら優遇された設計です。加えて、脚部においても3色で分割されており素組みでも見映えのよいディティールです。
この機体の固有武器です。オリジナルである通常版の武器と同様に短剣ですが、デザインは根本的に異なりすべて新規造形になります。
持ち手の部位は可動式で、握らせる際にハンドパーツを組み替えるなど手間がはぶける仕様です。
また、
手首には通常のボール軸ポリキャップの他に、大きく角度のつけたジョイントパーツも付属するため武器の表情を演出する際に重宝します。ただ、これは個体差かもしれませんがこのジョイントパーツを使った時に限り、手首がポロポロと外れやすい印象を受けました。その場合はポリキャップパーツが腕側に残っていたので、追加ジョイント側に手を加えれば改善は可能です。
外れやすい関連で言えば、
胸部中央内部に組み込まれたボールジョイント部分と、頭部のクリアパーツも付け根から外れやすいです。頭部に関して言えば可動する部位ではないため接着してしまうなど改善方法はいくらでもあります。胸部についても目に触れる部分ではないため、保持力を固く改善することは容易です。
上半身の可動域はそれなりに広く、腕をクロスさせるような表情もつけられます
付属のスタンドを使用することで上記のような加速状態を演出したりとポージングの幅は格段に広がります
プロポーションが良いので立ち姿でも映えます
まとめ 1/1プラモデル LBX ダークパンドラ
いかがでしたでしょうか?
女性プレイヤーの機体としては似つかわしくない、「ジョーカー」や「ナイトメア」系統の暗いクールな雰囲気を放っています。
今回はレビューのためシールを使いませんでしたが、貼ることで見映えはさらに良くなります。ただシールは経年劣化の影響を受けやすいので使用する場合は自己責任になります。
欠点としては、
- 頭部クリアパーツの保持力
- 胸部に仕込まれたボール軸の保持力
- 手首用の追加ジョイントの保持力
- 股関節の可動域
が挙げられます。
1~3については比較的カンタンに改善可能ですので、定価1,100円ということを考慮すれば特に不満は感じませんでした。
主観ではありますがクリアパープルの専用台座が付属するなど良いキットだと思います。10年近く前のキットで再販もされていませんのでなかなか見る機会はないと思いますが、2000円以下で見かけたのなら買って損はしないでしょう。
レビューは以上になります、
当サイトではこれまでにいくつかのLBXをご紹介しており、気に入ったモノしか投稿していないため偏りはありますがお時間があるときにでもお立ち寄りいただければと思います。このページ最上部の「ダンボール戦機」タグをクリックすることで該当ページをすべて参照できます。
もしも記述に誤りがあった場合には正確性を高めるためにコメントにてご指摘いただけると助かります。
それではここまでお付き合いいただきありがとうございました。
余談ですがアニメ1期と2期はBANDAI SPIRITSの公式チャンネル様よりYouTubeで無料公開されてます。1期は全44話がすでに公開済みで、2期は毎週木曜日20:00に投稿が続けられており現在は28話まで公開されています。
参考までに下記に動画リンクをご用意しました
[1期]
[2期]
アニメ作品一覧
- 1期 無印
全44話。2050年の物語。(2011年製作) - 2期 W
全58話。2051年の物語。(2012年製作) - 3期 WARS
全37話。2055年の物語。(2013年製作)
シリーズ通算全139話。
また、スピンオフ作品として装甲娘が2021年に放送されました(全12話)
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