プラモデル

簡単にパーツを外しやすくする仮組みの方法3選を動画で解説

皆様はプラモデルにおける「仮組み」についてご存知でしょうか?

「聞いた事はあるけど……」「仮組みにメリットはあるの?」という認識であったり、あるいは「すでに行っている」という方も少なくないと思います。

そしてプラモデルについてそこまで詳しくないユーザーたちからすると前者のような認識がほとんどだと思います。

なので今回は主にプラモデル初心者様に向けて動画付きで解説しました。

まずは簡単にですが概要についても触れていきます

結論から言いますと、
前提として仮組みとは主に塗装や改造を行うユーザーにとって必要な工程ですので、
「普通に組み立てるだけで満足」という方には必要のない手法になります

ただ長いスパンで見るならいずれ必要になるので、早いうちに知っておいた方がメリットは多いです。

ここからは詳しくお話してまいります

仮組みとは? ~現在では主にパーツを外しやすくする事を指す~

「仮組み」とは、文字通りプラモデルを仮で組み上げるという意味ですが、

本来は接着剤を使用するキットの全体像を把握するために行う作業で、テープなどで簡易的に固定することを意味していました。

こうすることで組み上げた後に見つかる修正箇所や、改造、塗装などのプランを立案しやすくなります。

 

ただ最近のプラモデルはガンプラを始め、美少女プラモデルなど各社から出ているキットは接着剤を必要としないスナップフィットが主流になってきているので意味合いが少し変わってきます。

仮組みを行う意味や必要性は前述したように改造や塗装のプランを立てるために全体像を把握するため、に違いはないのですが、

近年の仮組みの意味は「一度はめ込んだパーツを外しやすくする加工」を含めて仮組みと呼んでいたりします。

 

ここまで読んでお気づきになったかと思いますが、

ざっくりと言いますと塗装や改造をしないユーザーには必要のない工程になります。

プラモデルの説明書にも仮組みの指示は一切なく、メーカー様は仮組みを推奨していません。

それでも多くのモデラー達はそのまま組み立てるいわゆる「素組み」や「パチ組み」では満足できず、塗装や改造を行う下準備としてこの仮組みを施します。

 

そうなるとなおさら、初心者には必要のない知識と思われるかもしれません。

ですが初心者さんには実践して欲しいとまでは言わずとも知っておいて欲しい知識です。

なぜなら、プラモデルを完成させてしばらく経った後に「塗装や改造に挑戦してみたい」と思っても完成品を分解するのは非常に困難だからです。
ちなみに分解する必要性は、
完成した状態で塗装するのは隙間が塗りづらかったり、関係のないパーツを汚してしまったり、破損させてしまったりとそのままでは利便性が悪いため、分解して作業をしやすくする必要性が出てきます。

ここからは実際にパーツを外しやすくする加工方法を3つほどご紹介します。
仮組みはこの3つの方法でほぼカバー出来ると思います。

 

パーツを外しやすくする仮組みのやり方 3つの方法

作業の流れはYouTubeで動画(7分程度)にしてありますので事前に視聴しておくと内容を把握しやすくなると思います。

このページ(下記)では、動画よりも細かな留意点を静止画を添えながら解説しています。

必要な道具のAmazonリンクも添えてあるので必要に応じて参考にしていただけたらと思います

 

①ダボ穴に切り込みを入れる方法

ダボ穴とは、もう片面側のパーツにあるピンを受ける穴のことです。このピンをダボとも言います。

ダボ穴はパーツによって形状が異なりますが、基本的には円柱状になっています。
この円の一か所をニッパーで縦に切り込みを入れることで、ピンの接続部にかかる圧が下がりパーツが外れやすくなるという仕組みです

注意点としては、
ダボ穴を形成する円柱がパーツの剛性に関わっている場合があるので切り込む箇所はある程度は選定します。
また、切り込みを入れる場所は組み立てた後に隠れる部位にします。目に触れる部分に切り込みがあると作品の完成度を大きく損なってしまいます。
多少の慣れは必要ですが決して難しくはないので、安価なプラモデルで練習してみるのもありだと思います

 

②ピン(ダボ)を短くする方法

①の方法とは逆に、穴ではなくピン(ダボ)の方に手を加える方法です。

手順は簡単で、カットするピンを選んだら少し斜めにして切り落とすだけになります。

効果は①と同じですが、パーツの形状など状況によって使い分けます。主にはピンが長い場合に使用します。

例としてピンが長く、ダボ穴の奥まで入り込むパターンだとダボ穴に切り込みを入れる効果が薄れるのでピンを加工する、というような考え方です。

ピンが細長いとパーツを外す際に折れたりと破損リスクも高いです。

基本的には①と②の方法を状況に合わせて使い分けることになります。

これらの仮組みに言える注意点としては、
パーツ同士がかみ合う強さは確実に落ちるので、必要以上にゆるくなりパーツがポロポロ取れやすくなってしまうこともありえるので気を付けましょう。
パーツ同士の固定は最終的には接着剤やパテで固定される流れになります。
仮組みの最終目標は塗装なので、合わせ目消しもかねてパーツは完全に接着固定されます。

次の3つ目の方法は特定の状況下で使用する方法です

 

③埋め込み式パーツの対処

頻繁には登場しませんが、画像のようにピンのないパーツを、パズルのピースのように上からはめ込む場合があります。

このようなパーツは一度はめ込むと外せなくなり、フチに何かを差し込んで無理に外そうとするとパーツがボロボロになってしまいます。

このような状況を回避するにはパーツを組む前に、事前に受けとなるパーツにピンバイスで穴を開けておきます。

そうすることでパーツを埋め込んでも後ろの穴からパーツを押し出せるという仕組みです。

ピンバイスはこの程度の使用目的なら100均のものでも使えます。刃先の太さはパーツを押し出すのに”つまようじ”を使うのであれば2.5mmの穴が必要になります。

ただピンバイスは使用頻度の多い道具なのでいくつかのサイズを用意しておきたいところです

注意点としては、
モデルに使用したパーツもそうですがはめ込むのがクリアパーツだと、開けた穴が透けて見えてしまうことになりますので見栄えが悪くなりそうなら穴を開けずに仕上げまではめ込まないなどの工夫が必要になります

 

スナップフィットプラモデルにおける仮組みについてのまとめ

以上で仮組みの方法3つのご紹介は終わります。

必ずしも必要な工程というわけではなくメーカー様も推奨していない仮組みですが、塗装や改造で自分のプラモデルに愛着を持ちたいユーザーは少なくないと思います。
ものによっては塗装を前提としたアイテムもあったりするので、まだプラモデルとの付き合いが浅い人でも、今後もプラモデルに興じていくなら知っておいて損はない知識だったと思います。

特別難しいことはありませんが慣れは必要なので最初は安価なプラモデルで練習するとよいでしょう

 

今回は仮組みについてお話ししましたが、可動フィギュアや可動プラモのジョイントがゆるくなった場合の対処方法についてもこちらでご紹介しております。必要に応じてお役立てください

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それではここまでお付き合いいただきありがとうございました

 

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